東京成徳大の3冠達成なるか、中村学園女子と桜花学園の巻き返しなるか 女子はインターハイの4強が順当にシード枠に入った。今大会、優勝候補の最有力にあげられているのはインターハイと国体を制覇した東京成徳大だ。初の日本代表に選出されたガードの吉田を中心に、徹底した走るバスケットを展開。3冠獲得に闘志を燃やしている。 東京成徳大に続く有力チームをシード校から紹介しよう。第2シードはインターハイ準優勝の慶誠。爆発力のあるセネガル人就学生のニャイを擁し、インターハイでは桜花学園、大阪薫英女学院と強豪校を下し、初の決勝に進出した勢いを持っている。第3シードにはインターハイで初のベスト4入りを遂げた岐阜女子。インターハイでは金沢総合、聖カタリナ女子、中村学園女子と強豪校を次々に連破し、これまで破れなかったベスト4の壁を一気に突き破った。また、チームのまとまりには定評がある。第4シードに入ったのはインターハイ4強の大阪薫英女学院。毎年、うまいゲーム運びで粘り強いチームに仕上げてくる伝統校だ。 これらシード校のほかに有力チームとして上げられるのは、インターハイではベスト8で敗れて不本意な結果に終わった中村学園女子と桜花学園か。中村学園女子は藤吉、桜花学園は中川といった日本代表としてギリシャとの女子国際試合に出場したエースを擁す。国体では桜花学園(愛知)は準決勝で、中村学園女子(福岡)は決勝で東京成徳大単独の東京に敗れはしたものの、順当に勝ち上がったことからも夏から力を上げていることがうかがえる。下馬評が高かったこの両校がどう立て直してくるかに注目が集まる。 だが、東京成徳大と中村学園女子は同じブロックに入る厳しい組み合わせとなった。順当に勝ち上がれば準々決勝での対戦が実現するが、中村学園女子が準々決勝にたどり着くには、初戦で聖カタリナ女子、3回戦で前年度ウインターカップ覇者の金沢総合と対戦する可能性が高く、その道のりは険しい。また、東京成徳大との挑戦権をかけて1回戦で小林対倉敷翠松という好カードが組まれているのも見逃せない。まさに、大会一の激戦ブロックとなり、このブロックの勝敗が大会を左右するといえよう。 さらには、昭和学院や札幌山の手といったインターハイで惜しくもベスト4を逃したチームの仕上がり具合にも注目したい。 東京成徳大の3冠なるか。中村学園女子、桜花学園といった実力校が今年度初の栄冠に輝くか。はたまた、夏より一回り成長したチームが旋風を巻き起こすか。最後まで目の離せない熱き戦いが繰り広げられそうだ。
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